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三越劇場3月公演 『プリズンホテル』 [演劇]

プリズンホテル.jpg 
 2008年三越劇場3月公演
  『プリズンホテル』
 ~あじさいホテルへようこそ~

 原作・浅田次郎/脚本・小森名津/演出・日名子雅彦
 出演:多岐川裕美・山口果林・根本りつ子・草薙良一
     真夏 竜・野沢 聡  他

 舞台は、奥湯元のあじさいホテル(通称プリズンホテル)。そこは、泣く子も黙る任侠団体専用ホテル。そこへ、若き作家の木戸孝之介(野沢聡)と秘書清子(渡辺志保)が訪れます。出迎えた女将チエコ(多岐川裕美)は、実は孝之介の母親であった。28年ぶりに再会した親子だが名乗りを上げない二人。そこに継母富江(山口果林)がやってきます。
テンポある流れでドラマは展開していきます。人情あり笑いあり涙あり最後はハッピーエンドで幕になります。
 浅田次郎原作『プリズンホテル』(集英社文庫刊)を舞台化。日名子雅彦演出は、典型的な商業演劇的に創っていて人間関係を面白おかしく表出させていました。
 BGM(音楽)に頼ってしまっていたのが気になりましたね。テレビ的演出技法でしょうか。
 照明は、全体的に明るくて仕上がっていました。
 木戸孝之介役の野沢聡君が頑張っていました。彼は、エリザベートなど含むミュージカルに数多く出演していますが、最近はストレートプレイにも挑戦しこれから大いに期待される俳優のひとりです。(実は教え子です)
 継母富江役の山口果林さんは、ちょっとひょうきんな継母役で今までにないキャラクターを演じていました。多岐川裕美さんと同様に彼女の登場によって舞台が引締まっていました。安心感ですかね。
 2時間程の公演でしたが楽しめました。

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劇団四季『ハムレット』 [演劇]

 劇団四季『ハムレット』  1月26日 観劇
 ご存知シェイクスピアの作品、2001年3月に観劇しているのでなんと7年ぶりです。
 前回の配役は、ハムレット:下村尊則  亡霊:松宮五郎  ホレイショー:早川 正  クローディアス:広瀬明雄  レイアーティーズ:荒川 務  ポローニアス:日下武史  ガートルード:末次美沙緒  オフィーリア:野村玲子 他
 今回は、ハムレット:田邊真也  亡霊:石波義人  ホレイショー:味方隆司  クローディアス:志村 要  レイアーティーズ:坂本岳大  ポローニアス:維田修二  ガートルード:中野今日子  オフィーリア:野村玲子 他  また他劇団所属のメンバーも加わりしっかりしたカンパニーに出来上がっていた。
 舞台装置は黒の床に白のラインがひいてあり簡素で奥行きのある舞台になっている。今は亡きジョン・ベリーのデザイン。(英国のRSCやNT他で活躍した舞台美術家。30年前イギリス・ナショナルシアターでお会いした事がありますがとても気さくな方であったと記憶している。)
 照明(吉井澄雄)は、空間を照らし出す光は緻密なデザインで各場面を構成し、また卓越したライティングによって芝居全体を盛り上げ安定した照明に仕上がっていた。
 ハムレットの田邊真也は、下村尊則から比べるとナイーブな感じであるがそんなイメージを打ち消す演技で観客を魅了していた。これから、益々良い俳優に育つことでしょう。期待します。
 演出の浅利慶太は、喋り方の法則と読み方の法則は違うとあるTV番組で述べていました。また、台詞が時代劇風にならないように、美しい日本語として台詞を丁寧に言う事であると。
 今回の舞台を観てチラシに書かれている「これがシェイクスピア、これがハムレット。浅利演出が冴え渡る正統派の名舞台」というキャッチに納得させられた。
  今回は、出演していませんが日下武史のポローニアスもう一度観たいですね。


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 『ピカソの女たち~オルガ』 [演劇]

『 ピカソの女たち~オルガ』
 1月24日(木)~29日(火)
 東京演劇集団 風 (レパートリーシアターKAZE)
 作:ブライアン・マキャベラ 訳:志賀重仁
 演出:ペトル・ヴトカレウ
 出演:辻 由美子
 この作品は、第2回ガラ・スター国際演劇祭(ルーマニア・バカウ市)で最優秀大賞を受賞。
(ガラ・スター国際演劇祭は、今年で周年を迎えるルーマニア・バカウ市の地元劇団「バコビア市民劇場」が主催する国際演劇祭で2006年から開催され、欧州でもほぼ唯一といえる一人芝居の国際演劇祭。)
 舞台には、白い布地が吊られ上部を覆っていて後方には黒紗幕があり、床には白い砂が蒔かれていて、センター奥には大きな額縁がセットされている。(美術:タチアナ・ポペスク)
 照明は、#Wや#LBを基調としたシンプルな照明と、部分的に強調されたアクセント表現がオルガの世界を醸し出しバランスの取れた舞台空間を照らし出していた。(照明:ヴィクトル・ウルス)
 辻由美子演じるオルガは天才画家ピカソの最初の正妻でバレリーナでもあり、そんなオルガのひたむきな愛に生きた鬼気迫る情念を描いていて、辻由美子の表現力豊かで力強い演技に感動させられた。
 この戯曲は、演劇総合雑誌テアトロ 2008年2月号 No.802 に掲載されています。


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